練習日記4
おはようございます、貯金残高0円太郎です。
(でも、借金も0円!)
前略、お母さん。
最近、とてもお世話になっている『モグライダー』さんがテレビに出始めております。
このまま売れきってくださると、すごく嬉しいです。
(写真:オフ芝大輔)
(写真:オフともしげ)
(写真:仕事真っ最中岩鬼)
僕はかれこれ12年、お笑い芸人風なことをやっています。
12年あったら何が出来るでしょう?
たぶんラーメン屋だったら一回廃業してタクシードライバーに転職したり出来るんじゃないでしょうか?
高校中退して芸人始めちゃったんで、やたら芸歴が長いんです。
(よく『ギュッとしたら◯◯年』とか言う人がいますけど、僕は真面目にやってたのでギュッとしても12年)
たぶんパンサーの向井さんとかハライチの岩井さんの同期か半年後輩くらいだと思います。
途中で辞めてた時期もあります。
(20才〜21才の一年間)
ともかく、せっかく長くやってるんだから、今日は特別お世話になってるモグライダーさんと私との出会いについて書きたいと思います。
アレは1992年、冬のデトロイトでした。
当時、デトロイトはHIP HOP文化で育ったカラーギャング達の抗争で荒れに荒れ、夜道を一人で歩くのは自殺に等しい行為とされていました。
僕は当時、スクラップ置き場でアルバイトをしていたのですが、ある寒空の日、見知らぬ真っ赤なTシャツを着た男が現れ、僕に向かってこう言ったのです。
『こん中に使えるパーツはあるかい?エンジン周りで、なんて言うか、マトモなさ。』
男はTOMOSHIGEと名乗りました。
風貌から察するに東洋人だと判断した僕は、母国語である日本語で話しかけてみました。
僕『あの〜、すいません…そこまでは把握してないんですよ。とりあえずブッ潰す前なら使えるパーツがあるかもしれないから、適当に見繕って持って帰っちゃってください。』
赤Tシャツを着た東洋人『えーー?君、日本人!?チャイナタウンが近いからてっきり中国系の人かと思ったよー!わー!なんだかこんな所で日本の人に会えるなんて嬉しいなー!』
男はよく見ると裸足です。
訳を聞くと、男は語り出しました。
『僕の名前はともしげ。2017年の未来からやって来たんだ。芝くんと言う友達と漫才をやっていたんだけど、漫才の途中で芝くんに蹴られた拍子に、芝くんの蹴りが時空の裂け目を作っちゃって、僕と芝くんは2017年の日本・新宿から、ここ、1992年のアメリカ・デトロイトに飛ばされちゃったんだ…それでさ、2人で話し合ったんだけど、元々居た時代に帰りたいから、「バック・トゥー・ザ・フューチャー」って映画観たことある?あるよね?もう公開されてるよね?うん。間違いない。それでさ、デロリアンって時間を飛び越える車あるじゃん?スピード出すとタイムワープ出来る、あの車。あれを作ろう、って話になって。デロリアンって言えば俺ら同じ事務所にエル・カブキって漫才師がいるんだけどね…』
僕は『コイツ、ドラッグをキメている』と確信しました。
まず、この寒空の下、Tシャツ1枚に裸足の理由を聞いたのに、それに対して一切答えてくれない点。
次に、未来から来たとか言う意味不明な話をし始めた点。
更にそれに、聞いたことのない『マンザイ』『エル・カブキ』という単語を織り交ぜた会話。
(おそらく新種のハードドラッグであろう)
以上の点から僕は彼がジャンキー、それもかなりの重症だと判断し、取り合うのを止めようとした時です。
『ともしげ〜!使えそうな奴あった〜?』
と、向こう正面から、白いスーツを着た細身の東洋人が歩いてきました。
僕は日本の『MANGA』が大好きで当時よく読んでいたし、日本に住んでいる友達と文通もしていたので、白いスーツを着る職業をひとつだけ知っていました。
『ヤッベェ…マジモンの……Japanese "YAKUZA"だ…!』
おそらく、この目の前の赤いTシャツを着た東洋人がドラッグの買い手。白いスーツを着た男が売り手なのでしょう。
白いスーツの男は芝大輔と名乗りました。
やはりYAKUZAです。
伝説のJapanese Yankee
『嶋大輔』と一文字しか違わないではないですか。
(写真:そら見たことか!服が白い!)
あとは色々あって、デロリアン作れて、この時代に来れて、本当にお世話になってます。
(またオチ手前で疲れた!)
みんなでモグライダーさんを応援しよう!
(本当に)